人の欲求とアドラー流のコーチングについて
こんにちは!
国際協力、途上国で挑戦する人を応援するメンタルコーチの
ひーやん です!
前回はなぜ「コーチング×アドラー心理学×国際協力」なのか?を簡単にお伝えしました。
アドラー心理学でもとりわけ大切な概念である「共同体感覚」についてや、その感覚を拡げていくイメージを「思いやりゾーン」という言葉なんぞを使いながらお伝えしてみましたが、いかがだったでしょう?
さて今回は、この「思いやりゾーン」についても関係してくるのですが、人の欲求についてお話ししたいと思います!
アメリカの心理学者のアブラハム・マズローが示した人の欲求を階層で表したものですが、以下のような感じで表しています。
この図を見て自分に当てはめてみると、なるほどなぁと思いますねぇ。
まず下層の「生理的欲求」「安全の欲求」。これら2つの欲求が満たされないことには、まともに生きていきないですよね。
その上の「社会的欲求」とは、家族と友人とかそういった居場所や存在感に関わることです。このあたりを感じることができていないと、他者へのことを思いやる余裕も少ないだろうなと思います。
さらにその上の「尊厳・評価の要求」は、「外部への承認欲求」とも言いかえることができそうですが、これも誰しもが持っている欲求だと思います。
ここまでの段階の欲求は人類が社会を作ることで生き抜いてきた歴史を考えると、一種の「生存欲求」であるとも言えるかもしれません。
つまり肉体的(生理的)や安全といった、生き物としての欲求があるのはもちろんのこと、社会の一員として居場所を感じられたり、その居場所で認めて欲しい!という承認欲求も含めての生存欲求が我々のDNAに組み込まれているんじゃないかなと感じます。
・・・こういったことからもこの下層の4つの欲求は「生存欲求のステージ」とも呼べそうです。
それに対し、その上の「自己実現の欲求」の段階になると、他者の目を気にせず自分らしく、自分が満足できること、好きなことへと向かっていく、自分の内側の承認を求め、自分自身を表現したいと思うようになるステージとなるのではないでしょうか?・・・「自己表現のステージ」
そしてここを超えた時に、あらゆる個人の欲求という欠乏感から抜け出し、自我をも超越する「自己超越の欲求」(悟りの境地?)へと入っていくとマズローは考えたようです。…が、この辺りだとコーチングの範囲を超えていそうです(^_^;)
人は本質的に「自分だけでなく、より多くの他者にも喜んで貰うこと」によって、より大きな幸福感を感じていくのではなかろうかと思います。アドラーによると、次の4つの条件が整った時、人は幸福感を感じるそうです。
1.自己受容(このままの自分でいいんだ)
2.他者信頼(あの人も自分と同じような存在だし、話せば通じるはず)
3.所属感(ここに居てもいいんだ)
4.貢献感(何かの役に立てている)
これらはマズローの欲求説とも繋がっているようですし、人が社会性を持つ動物であるという生物としてみた時にも、そうだよねって思えます。
で、端的に言うとアドラー流のコーチングセッションでは、上述の4つのポイントを満たしていくことで、マズローの欲求説でいう「生存欲求のステージ」から「自己表現のステージ」にクライアントさんが向かっていくことを目指しサポートしていきます。
クライアントさんが「自己表現のステージ」に入っていくことで、自然に「自分らしくあること」、「周りの役に立つこと」で幸福感を得ようとしていくことにつながり、その結果、自分と周りの人とともに幸せになっていく。更にはより多くの人々への貢献をすることで自分の幸福感と周りの幸せの範囲を拡大につながる。
・・・これが「共同体感覚の拡がり」であり、「思いやりゾーンの拡がり」であろうと自分は考えてます!
シャンパンタワーの如く、頂上にある自分自身のグラスを満たしていくことから始め、溢れたシャンパンが下のグラスを満たしていく。
…こんなイメージで自分をしっかり大切にしていくことを忘れないことが重要なんじゃないかな、と思います。国際協力に関わるような方は特にね^_^
今回はちょっと堅苦しかったかもしれませんね。
あくまでも自分の見解なんで参考になることがあったら嬉しいです!
最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました!
ひーやんでした ^_^
【プロフィール】
梶 博之 (ひーやん)
✓東京都在住 ✓平日昼はサラリーマン
✓平日夜、休日でメンタルコーチとして活動中。
✓国内外での国際協力分野、スポーツ分野の方々を中心にコーチング活動を実践中。
✓約15年間の商社時代ではアジア・欧州を中心に海外を飛び回る。
✓現地で多くの不遇な子供たちに出会い、価値観に合った仕事を求め転職。
✓微生物資材会社および、ベンチャー企業経営において環境浄化への仕事に携わる。
✓カンボジア農村部における給水システムの事業化検証に3年間携わるも事業化は失敗。
✓多くの現地の人々や支援者と関わる中、貧困の根本は教育(=人の考え方・意識)にあるとの自分なりの仮説を持つ。
✓アドラー流のコーチングによるコミュニケーションの普及が、人の考え方や、意識の変化を未来の貧困の改善につながっていく可能性を感じ、コーチングを学び、現在に至る。
自分が国際協力の活動にコーチングのスキルを用いるきっかけの一つとなったエピソードをこちらのサイトに書いています。よろしければこちらも^_^
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