アドラー心理学をコーチングで使うとは?
こんにちは!
国際協力、途上国で挑戦する人を応援するメンタルコーチの
ひーやん です!
一昨日はスポーツメンタルコーチングの先輩コーチが、オリンピック代表(しかも2名同時!)に決まった選手のメンタルコーチとしてNHKに出ていました!
嬉しい! おめでとうございます!!
さて、今回は、アドラー心理学をどんな感じでコーチングに使っているのか?についてお伝えしたいなと思います!
全体的なイメージとしてはこんな感じです!
まず、 コーチングセッションでのゴールとしては、ご相談者が
「自分らしく、周りの人に役に立つ行動をしていくことによって、周りの人とともに幸福感が上がっていくこと」を目指します。
これがアドラーの言う「共同体感覚」をコーチングセッションで表すものです。
単にご相談者の目の前の目標達成だけではなく、ご相談者に関わる人たち、さらにはその目標達成によって周りの人たちとの未来がどんな風に変わっていくのか?を大切にしてます。
ちなみに前回のこちらの記事では、人が幸福を感じるための4つの要素と共同体感覚の関係についてお伝えしました ^_^
「アドラーの5つの理論」
以下の5つの考え方に基づいて、“人とはこういう存在である”という前提に基づいて、コーチングセッションをしていきます。
1.主体論
2.目的論
3.認知論
4.全体論
5.対人関係論
簡単に一つずつ説明しますね。「 」はアドラーの言葉です。
1.主体論
「人間は、自分の人生を描く画家である。あなたをつくったのはあなた自身。これからの人生を決めるのもあなただ」
すべての人は、その人の人生における主人公です。そして自分の人生は自分の力で道を切り拓く力はすでに備わっていると信じています。
2.目的論
「もっとも重要な問いは「どこから」ではなくて「どこへ」である」
「カッときて自分を見失い怒鳴ったのではない。相手を支配するために、怒りという感情を創り出し利用したのだ」
人のすべての行動には何らかの目的があると考えます。
セッションでは、原因(なぜそうなった?)よりも目的(本当はどうなりたいの?)に強くフォーカスします。
3.認知論
「ピンク色のレンズのメガネをかけている人は、世界がピンク色だと勘違いをしている。自分がメガネをかけていることに気づいていないのだ」
すべての人は、その人個人の経験や知識に基づいて世の中とはこういうもんだ、と思い込んでいます。脳には、その人が無意識下で重要だととらえている情報のみを見つけるようなフィルターのような機能があるそうです。これが色メガネであるなら、この色メガネ(=認知)を幸福につながるものへとつけかえればいいわけです。
4.全体論
「”やる気がなくなった”のではない。”やる気をなくす”という決断を自分でしただけだ。”変われない”のではない。”変わらない”という決断を自分でしているだけだ」
やらなきゃいけないことがあるのに、どうしても動きだせない時ってありますよね。それって、頭の中に“アクセルを踏む自分”と“ブレーキを掛ける自分”がいる状態です。一見、目標達成には不要に思える“ブレーキを掛ける自分”にもきっと理由(目的)があるはずです。そしてそれは全体として分けることのできない一人の自分であるので、それぞれちゃんと話をきいていきながら、共通の目的を探っていきます。
5.対人関係論
「全ての悩みは対人関係の課題である。仙人のような世捨て人でさえも、実は他人の目を気にしているのだ」
他の人の存在があるからこそ、自分はこのような存在だと認識できるんではないでしょうか? そう考えると100%他の人をまったく気にしない、っていうのはできそうもありません。(少なくとも自分は(^_^;))
更には、関わる相手によって自分自身を使い分けるし、同じ人を相手にしていても、そこにもう一人加わることでもまた違う自分になるし、そこにいない誰かのことを気にしたりすることでも変わります。つまり人は相手や状況によって常に変化しているもの、という視点で見てます。
以上、こんな感じでアドラー心理学の考えをもとに、「人とはこのような存在なのだ」という前提のもとコーチングを進めていきます。
あともう一つ、大切なのが「不完全であることへの勇気」です。
この世に100%完全な人なんて存在しない以上、「自分らしさ」っていうのは「不完全である自分を受け入れる」ことから始まるんじゃないかなと思います。
そしてコーチングセッション後に一歩を踏み出すのも、それを試行錯誤をしながら続けていくのも、やってみよう!できそう!続けて行こう!という勇気が必要です。
アドラー心理学は「勇気づけの心理学」とも呼ばれていて、アドラーもこんな風に言ってます。
「自分の不完全さを認め、受け入れなさい。相手の不完全さを認め、許しなさい」
「できない自分を責めている限り、永遠に幸せにはなれないだろう。今の自分を認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれるのだ」
「どんな能力をもって生まれたかはたいした問題ではない。重要なのは、与えられた能力をどう使うかである」
いかがだったでしょうか?
今回はアドラー心理学をコーチングにどうやって落とし込んでいるのか?についてお伝えしました。何らかのご参考になったら、嬉しいです!
今日も最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました!
ひーやんでした ^_^
【プロフィール】
梶 博之 (ひーやん)
✓東京都在住 ✓平日昼はサラリーマン
✓平日夜、休日でメンタルコーチとして活動中。
✓国内外での国際協力分野、スポーツ分野の方々を中心にコーチング活動を実践中。
✓約15年間の商社時代ではアジア・欧州を中心に海外を飛び回る。
✓現地で多くの不遇な子供たちに出会い、価値観に合った仕事を求め転職。
✓微生物資材会社および、ベンチャー企業経営において環境浄化への仕事に携わる。
✓カンボジア農村部における給水システムの事業化検証に3年間携わるも事業化は失敗。
✓多くの現地の人々や支援者と関わる中、貧困の根本は教育(=人の考え方・意識)にあるとの自分なりの仮説を持つ。
✓アドラー流のコーチングによるコミュニケーションの普及が、人の考え方や、意識の変化を未来の貧困の改善につながっていく可能性を感じ、コーチングを学び、現在に至る。
自分が国際協力の活動にコーチングが必要だと考えたきっかけの一つとなったエピソードをこちらのサイトに書いています。よろしければこちらも^_^
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